IoT: 製品をサービスへ

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製品とサービスを統合すること自体は新しい考え方ではありません。これまでも、アフターサービスのメンテナンスソリューションは常に存在しました。IoTは、非常に基本的なレベルでは、仮想的な「Break/Fix(故障したら修理する)」戦略とみなすことができるでしょう。おそらく、IoTの最初の波としては、自らの問題を診断して現場技術者の派遣スケジュールを設定できるデバイスが主流になるでしょう。しかし、それからはさらに面白いものが生み出されるはずです。IoTは「効率」という枠を超えて、「可能性」に入り込もうとしています。企業が、その製品を購入する理由となった「結果」を販売し始めることができたとき、その製品は、それ自体が目的のための補助的な手段となります。

だからこそ、最近ではサービスレベルアグリーメントが普及しています。たとえば、ある医療関係のIT会社では、患者の再入院率の削減幅を約束する契約を病院と交わします。SpaceXは、ISSへ実験用ラットを移送するための特定のキャビン環境を保証するサービスレベルアグリーメントをNASAと交わします。 Caterpillarは顧客に対して、購入したいトラクターの台数ではなく、移動する必要のある土の量を尋ねます。

すべての耐久消費財のOEM(相手先のブランド名で製造する会社)はこの方向へと動いています。Philipsは数千種類の製品を製造していますが、最近では自社をテクノロジーソリューションパートナーと名乗っています。同社のCEOは年次報告書で次のように述べています。「当社は、ビジネスモデルアーキテクチャのトランスフォーメーションによって、ますますテクノロジーソリューションパートナーになりつつあり、売上の25%以上をリカーリングレベニュー(継続収益)が占めています。さらに、サービスおよびソリューションビジネスモデルを通じて、取引からリレーションシップへの移行を進めています」

IoT: サービスとソリューション

同様に、  Schneider Electric も最新の年次報告書で「ソリューション」という語を使用しており、 この報告書には、「Invensysの買収完了によって、 4つの重要市場のお客様を対象とした、エネルギー/効率性ソリューションの統合ポートフォリオを構築しました」 という記述があります。   Thermo Fisher Scientific は驚くべきハイエンド科学/医療機器を製造しています (同社のヒトゲノムスキャナはオーブントースターほどの大きさです)。Thermo Fisherにとって、デバイスを接続する最初のステップの目的は効率化でした。 たとえば、電力低下のアラート、部品保守の通知などが 検討されました。

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しかし、次のステップは可能性が焦点になりました。 「機器のコストを削減して、小さな大学研究室に対して強力な分析プラットフォームのサブスクリプションの販売を始めてはどうか? 発展途上国の医者に、米国アトランタ州のアメリカ疾病管理予防センターと同じビッグデータの性能を提供してはどうか?」といったことが検討されました。 製品それ自体が、 より大きな構想から姿を消し始めています。  

 

今日の消費者の要求に応える

製造しているものがスキャナでもトラクターでも、企業は常に製品と向き合うことになり、光ファイバ経由で得られるデータは、銅線経由で得られる電気と同じくらい重要なものになります。 しかし、IoTは、企業が静的な製品の枠を超えるためだけではなく、 究極的に、 企業が今日の変わりゆく 消費者の要求に応えられるために あります。   

現代の消費者は、10年前と比較して桁違いに多くの情報を入手し、要求を行います。世界中の知識の蓄えをすぐに利用できます。継続的な価値や他にはないエクスペリエンスを期待しています。そして、手段に対して、結果ほどは関心を持っていません。

スタンドアロンの製品は今や無力です。色の選択や名前入れ以外に、スタンドアロン製品をユーザーに合わせて変えることはできません。製品は利用者の行動や好みを学習できません。製品は絶えずアップグレードして品質を高めていくことはできず、ただ古くなっていくだけです。人々は少しずつ、何かを所有することは、単に物理的な資産の価値の低下に対処することだと考えるようになっています。

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サブスクリプションエクスペリエンス

現代の顧客の期待に応えるためには、企業は製品の枠を超えてサービスへと進出する、つまり、製品エクスペリエンスからサブスクリプションエクスペリエンスへと転換する必要があります。行動に基づいて学習し適応できるサービスを作り出す必要があります。自律的に自ら改善できるサービスを。真の意味でカスタマイズ可能なサービスを。

今後も、実際の物理的なモノが必要になることは事実です。しかし、ポイントは「インターネット対応型デバイスで何ができるか?」ではなく、 「顧客が本当に求めているものは何で、スタンドアロンの製品ではなく直感的なサービスとしてそれを実現するにはどうすればよいか?」 と自問すること です。  

Nestは、 単に1週間後にもユーザーの暖房のパターンを覚えているサーモスタットというわけではなく、 空気に微粒子が混じっているとき、あるいは庭にアライグマがいるときに教えてくれる、 家庭内の中枢神経系です。  Autonet Mobile のコネクテッドカーは、 単なる4G接続とマップ機能が付いた自動車ではありません(これらは電話でまかなえる機能です)。 修理工場に対して排出レベルのチェックのスケジュールを設定するように指示したり、車の所有者に対して、 10代の子どもの運転スピードが速すぎることを知らせたりする、車載診断システムです。  

これから18か月の間に、自動車から家庭へ、そしてウェアラブルへと、 コネクテッドデバイスへと向かう消費者の構造的転換が起きます。現代の消費者の要求に応えるために、企業は過去の製品ベースのビジネスモデルと決別する必要があります。 サブスクリプションベースのプラットフォームとして、 自社を改革する必要があります。 

成功の数だけ失敗もあります。Zuoraは今まさにその中心で活動していることに喜びを感じています。 Zuoraは、世界でも特に大規模で優れた製造会社と意見を交わしてきました。IoTは究極的に、単に製品の機能を拡張するものではなく、製品が製品ではなくなる世界、 つまりサービスとなる世界を作り出すものだからです。 Arrowも、Lowe’sもすでに成し遂げました。 また、 他の 多くの企業も追随 しています。

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